エンジニアの待遇は賛否両論
エンジニアは、賛否両論ある仕事です。夢があるという人もいれば、実際は夢なんてないという人も居ます。
ではなぜ、そのようにエンジニアの待遇に関しての意見が分かれるのでしょうか。
今回は3つの側面から実際のエンジニアの待遇を正しく理解し、自分が目指すべき職業としてふさわしい待遇なのかどうか、考えていきましょう。
エンジニアの待遇
社会において
エンジニアは需要が高い存在です。
「IT人材白書2020」の2019年度の調査によると、システムやソフトウェアを開発する企業が、エンジニア人材の獲得に対して「大幅に不足している」と答えた割合が33.0%にも登りました。
「やや不足している」を併せるとおよそ90%近くもの企業で人材不足が発生している現状です。そのため、エンジニアは社会に求められる存在だといえます。
では社会的に立場が強いかというと、そうではありません。
実際に作業をするエンジニアは、いわゆる「下流」に位置する作業人であり、下請け構造から抜け出せない人材が数多くいます。
営業のように仕事を取ってこれるわけではないので、社会的なポジションは思ったほど高くありません。
将来性において
エンジニアには将来性があります。
とくにAI、IoT、ビッグデータなどの最新技術を取り扱うエンジニアはこれから先も人材の需要が高まる見込みです。
将来的には不要なエンジニアが生まれるといわれることもありますが、インフラ、ソフトウェア、組み込み、どの分野でもいいのでエンジニアとしてのスキルを伸ばしておけば、将来その職種が無くなったとしても、その時代に合った互換職種にシフトチェンジできるのがエンジニアの強みです。
給与において
最も賛否が分かれるのが「給与」です。
とくに「高収入になれると思ったのに、実際は不可能だった」という意見が多く見受けられます。これは事実であり、全てではありません。
問題は下請け構造にあります。
世の中にある多くのIT企業では、大きな会社から仕事を受けて作業を行う「下請け」が主流です。
そのため大きな売上げが生まれても、エンジニアへの還元が行われません。結果的に年収は300万円程度に落ち着いてしまうのです。
しかし年収が上がらない、というわけではありません。
スキルアップして元請け企業に転職、もしくは開業すれば年収1000万円に到達する可能性があります。
最初の認識のすれ違いが、エンジニアの給与面で大きな誤解を生んでいるだけなのです。
状況は改善に向かっている
エンジニアの待遇は世間で取り沙汰されるほど、良くないです。
しかし積極的に改善を行う企業も多く見受けられています。
あまり待遇面で悲観せず、前向きにエンジニア職を目指しても良いのではないでしょうか。